おねしょについて

小学生で月1回以上おねしょをする人はどのくらいいると思いますか?
答えは意外に多く、10人から20人に1人いるといわれています。
40人学級のクラスだと2~4人いることになります。
5歳から~18歳までの児で調べたところ、8%の児に夜尿がみられた、という報告もあります。

こんなにたくさんいるのにあまり知られていないのは、自分がおねしょをしているということが誰かにわかると恥ずかしいと思うため、誰にも言うことができず密かに悩んでいるお子さんが多いためからかもしれません。
実際おねしょの悩みは深刻なことがあり、本人は自信をなくしていることも多いのです。
その原因のほとんどは体の未熟性に伴うものですが、まれに病気が隠れていることもあります。

おねしょはなぜ起こるの?

おしっこは、腎臓という器官からつくられます。
腎臓には心臓から出た血液の30%が通過します。
腎臓に入った血液は、糸球体という装置で、液体成分をいったん全部濾過し、そのうち体に必要な水分や栄養分を尿細管という装置で再び体に取り込んで、残った余分な水分や老廃物を体外に尿として排泄します。
腎臓でできた尿は、尿管という管を通じて、膀胱という袋に貯められます。

そして、ある程度膀胱に尿が溜まると、それが脳に伝わり、おしっこがしたくなります(尿意)。
ただ、授業中など、おしっこをしてはならないところでおしっこがしたくなってすぐに尿が出てしまうと困るので、我々は意識的にある程度おしっこを我慢することができます。
また、昼休みなどにトイレに行き、便器の前に立つと、おしっこをしようと思うと自分で出すことができます。
つまり、昼間はおしっこを我慢するのも、出すのも意識的にコントロールすることができます。

おねしょをするお子さんは、この昼間はうまくコントロールできている尿の排泄が、睡眠中にうまくコントロールできなくなるために起こっていることが本体だと考えられています。
また、膀胱で貯めることができないくらいのたくさんの尿が腎臓で作られる(多尿)ような生活習慣や病気のあるとき、膀胱の働きが弱くて尿を少ししか溜められないときがあると、さらにおねしょが治りにくくなります。

これは本人の気持ちの問題でなく、体の問題ですので、本人を叱っても何の意味もありませんし、むしろおねしょが治るのが遅れる原因となることさえあります。

おねしょはなぜ起こるの?

おしっこは、腎臓という器官からつくられます。
腎臓には心臓から出た血液の30%が通過します。
腎臓に入った血液は、糸球体という装置で、液体成分をいったん全部濾過し、そのうち体に必要な水分や栄養分を尿細管という装置で再び体に取り込んで、残った余分な水分や老廃物を体外に尿として排泄します。
腎臓でできた尿は、尿管という管を通じて、膀胱という袋に貯められます。

そして、ある程度膀胱に尿が溜まると、それが脳に伝わり、おしっこがしたくなります(尿意)。
ただ、授業中など、おしっこをしてはならないところでおしっこがしたくなってすぐに尿が出てしまうと困るので、我々は意識的にある程度おしっこを我慢することができます。
また、昼休みなどにトイレに行き、便器の前に立つと、おしっこをしようと思うと自分で出すことができます。
つまり、昼間はおしっこを我慢するのも、出すのも意識的にコントロールすることができます。

おねしょをするお子さんは、この昼間はうまくコントロールできている尿の排泄が、睡眠中にうまくコントロールできなくなるために起こっていることが本体だと考えられています。
また、膀胱で貯めることができないくらいのたくさんの尿が腎臓で作られる(多尿)ような生活習慣や病気のあるとき、膀胱の働きが弱くて尿を少ししか溜められないときがあると、さらにおねしょが治りにくくなります。

これは本人の気持ちの問題でなく、体の問題ですので、本人を叱っても何の意味もありませんし、むしろおねしょが治るのが遅れる原因となることさえあります。

おねしょをきたす病気

おねしょの原因は、上述のとおり、ほとんどが尿意覚醒中枢の未熟性によりおこり、多尿や蓄尿障害などが増悪因子となって起こりますが、ごくまれに病気が原因で起こっていることがあります(病気を多く紹介される大学病院ならともかく、一般診療所である当院ではほとんどありません)

尿がたくさんできる病気 両側性腎奇形(低形成腎、異形成腎)、水腎症、腎性尿崩症、神経性多飲症、糖尿病、中枢性尿崩症他
膀胱に尿が残る病気
膀胱に尿が溜められない病気
尿道狭窄、尿道弁、尿道リング状狭窄、慢性尿路感染症、膀胱尿管逆流症、膀胱憩室、過活動膀胱、神経因性膀胱、慢性便秘他
その他 注意欠陥多動性障害、睡眠時無呼吸、てんかん他

夜尿外来ではどんなことをするの?

夜尿症外来では、問診やおうちでの観察によりおねしょのタイプや重症度を評価し、何か病気が隠れている可能性が疑われる場合は、採血検査や尿検査その他で確認します。

病気の場合はその治療が必要となりますが、ほとんどありません。
体の未熟性に伴うものの場合は、生活指導・薬物療法・アラーム療法などを組み合わせることにより、かなりしっかりと治療できるようになってきています。
ただ、20人に1人くらいですが、なかなか治りにくいお子さんもおられ、治癒までには時間がかかることもありますので、気長にみていかなければならないこともあります。

おねしょは生まれつき続いているため、なかなか気づかれないのですが、治療により症状が改善すると、性格が変わったように明るくなるお子さんも多いです。
おねしょが知らないうちに、お子さんや御家族の気持ちにダメージを与えていたのだと思います。
おねしょが治って患者さんが喜んでいる姿を見るのは、医師としてとても嬉しいものです。

夜尿症はとくに初診時は、お話を伺い、詳しく説明するのに、30分~60分程度かかります。
一般外来で多くの患者さんが待っておられる時は、ゆっくりお話を聞くことができませんし、他の方をお待たせするわけにはいきません。
そのため、夜尿・発育相談での予約診療とさせていただいています。